USバージンアイランズは、マイアミの南南東約1、730キロ、プエルトリコの東約80キロに位置する。主要3島のうちセント・トーマス(約52平方キロ)とセント・ジョン(約45平方キロ)は5キロほど離れて東西に隣合せに位置している。両方とも岩の多い山岳地形と美しい砂浜を持った、緑豊かな島である。一番大きいセント・クロイ(約135平方キロ)は、セント・トーマスの約65キロ南に位置し、なだらかな丘陵、緑濃い熱帯雨林、農業の盛んな中央平野と、北側の海中には美しい珊瑚礁がある。
最近の調査によると、人口は全体で約12万人。セント・トーマス5万5千人、セント・クロイ6万人、セント・ジョン6千人で、その77%が黒人系、13%が白人系、10%がその他。
島々へのアメリカ本土からの航空便は、プエルトリコのサンファンで乗り換えるものとノンストップ便とがある。乗り換えの少ない便を利用したい場合はノンストップ便の利用が一番。アメリカ本土からのノンストップ便は、ニューヨークのケネディ空港からアメリカン航空が、ニュアーク空港からはコンチネンタル航空が、フィラデルフィアからはUSエアーウェイズが、シカゴからはユナイテッド航空が定期便を出しているし、アトランタからデルタ航空が、マイアミからはアメリカン航空が毎日飛んでいる。
2001年9月以後旅客数が減少したため各航空会社でアメリカ国内便の統合再編が進められており、プエルトリコのサンファンを経由して乗り継ぐ便を利用する場合は、最新のフライト情報を旅行代理店やウェブサイトなどで確認する必要がある。サンファンまではアメリカ各地から数多くの直行便があり、サンファンからUSバージンへのアメリカン・イーグルやローカル航空会社の便に容易に乗り継ぐことができる。サンファンからの便はほぼ一時間に一本出ており、所要時間は約25分。
残念ながら日本からUSバージンへの直行便はないので、アメリカの主要都市での乗り換えが必要。同じ航空会社で統一する場合は、アメリカン航空利用のシカゴまたはマイアミ経由か、デルタ航空利用のアトランタ経由が一般的。いずれの場合も乗り継ぎ地で一泊することになる。アメリカ本土からの所要飛行時間は、ニューヨーク、バルティモア、アトランタからは約4時間、マイアミからは約3時間である。
首都はセント・トーマスのシャーロット・アマリィ。ここは昔から港町として栄えてきただけあって、都会的な香りがする。また、カリブきっての免税ショッピング街としても有名なところで、デザイナーズ・プランドなどはニューヨークよりも20%から30%安く売られている。セント・ジョンの主な町は公共フェリーの着くクルーズ・ベイ、セント・クロイでは島の中心にあるクリスチャンステッドと、クルーズシップの桟橋のあるフレデリックステッドである。
一年中東より吹く貿易風のおかげで適度に湿度があり、平均気温は摂氏27度で、変化しても21度から33度の間で安定している。年間平均降雨量は114ミリで、そのほとんどが30〜40分程の通り雨として、5月から11月までに集中するが、常に風があるので、特別に予報される時以外雨雲が停滞することがほとんどない。おかげで乾季であっても通り雨は日常茶飯事。旅行のハイシーズンはクリスマス休暇をピークに、12月半ばから4月半ばまで。ハイシーズンを過ぎた4月末から12月初めまでは、各ホテルとも春夏秋の割安料金を適用する(ホテルによって冬と夏2料金制のところと、冬と夏と春秋の3料金制のところがある)。ハリケーンの可能性の一番高いのは8月末から9月末までで、この期間は航空料金も安く、高級ホテルでも冬料金の約半額で宿泊できるので、ハリケーンさえ来なければ夏は料金的に狙い目の季節。
日本からの場合はアメリカ本土へ旅する時と同じ。90日以内の観光ならビザは不要。ただし、この地域全体が免税地区なので、出島には必ず税関への申告が必要。買物額が1200ドルまでなら、出島に際して特別な申告は必要ない。アメリカ本土経由で日本に戻る時には、パスポートとリターン・チケットの提示が必要。アメリカ本土からの旅行でもパスポートと有効なビザ、または出生証明書を必ず携帯すること。近年審査が厳しくなったので、特に注意。また、USVI 滞在中にBVIを訪れる場合は外国へ出国することになるので、必ず必要書類すべてを持参のこと。US領に再入国する際、提示を求められる。
もちろんアメリカドル。BVIもポンドではなく、アメリカドルが通貨となっている。主要クレジットカード、ドル建てのトラベラーズ・チェックはほとんどの店、レストラン、ホテルで使用できるが、あまり高額のチェックや紙幣だと釣銭がないと断わられる場合あり。現金しか通用しないのはタクシー、ファーストフード・レストラン、屋台、地元のドラッグ・ストアなど。高額紙幣は、ホテルにチェックインした時にフロントでくずしてもらうのがコツ。
セールス・タックスがないので買ったものには税金がかからず、ショッピングが心ゆくまで楽しめる。空港の利用にも税金はかからない。税金がかかるのはホテルの宿泊料金に対しての8%だけ。また、チップの習慣はアメリカと同じ。サービス料を取るホテル内ではチップを置く必要はない。その他、空港のポーター、ホテルのボーイやメイドに一回1〜2ドル。タクシーも同じく一回に1〜2ドルだが、公定料金自体がとても高いので、特にサービスが良かった時以外は渡さなくてもかまわない。レストランでは料金の15%がめやす。ただし、サービスに満足できなかったら減らしてかまわない。ホテルやレストランでは、請求書の金額の中にサービス料金が含まれていることがあるので、チップを置く前に必ず請求書を確認のこと。サービス料を支払った上に更にチップを置く必要はない。
もちろん英語。土地っ子(特にタクシーの運転手たち)の強いカリプソなまりは、英語に慣れている人でも少々聞き取りにくい。ハワイと違って日本語はほとんど通じないが、島では世界各国から来た人が様々なアクセントで話しているので、苦手な人も度胸で勝負すればいい。
地上ではタクシーの利用が一番便利。タクシーの多くが14人乗りのバンで、座席に対して料金を払う乗り合い式。観光スポットではどこでも簡単に拾える。メーターはなく、公定料金が場所から場所で決まっているが全般的に料金は高い。時間貸し切り(一時間35〜50ドル程度)や一日貸し切り(250ドル位)は運転手との交渉次第。公共のバス(VI-tran)は各島で安い料金にて利用できるが、ルートが限られているし、一時間に一本しかなくて不便。公共のバスと同じルートに「1ドルタクシー(Doller Taxi)」と呼ばれるサファリバスが数多く運行されていて、こちらも安い料金で利用できるが、ルートを知っているか英語が話せる場合を除いては、利用するのが難しい。
レンタカーを借りる場合は25歳以上であることと、アメリカで有効な免許証、または国際免許証が必要。運転の際は地元ドライバーのマナーに充分注意。多くのドライバーはウィンカーを出さずに曲がるし、道路の真ん中で道端の人とおしゃべりするために平気で止まる。タクシーも道路の真ん中に停車して乗客を乗降させるし、センターライン側のドアを平気で開くので、先行車が止まったからといって不用意に追い越さないこと。また街中では一方通行の狭い道路がいくつかあり、中には時間によって一方通行の進路が逆に切り替えられる道路もあるので、道路標識に気を配ること。郊外では急勾配のヘアピンカーブが多く、センター・ラインをはみ出して曲がってくる対向車に対しての、心の準備が必要。
島から島へはフェリー、シープレーンがある。セント・トーマスとセント・ジョン間はレッドフックから公共フェリーで約20分。一時間に一本の割でセント・トーマスのレッドフック、セント・ジョンのクルーズ・ベイから出ている。料金は片道3ドル。シャーロット・アマリィからもクルーズ・ベイ行きのフェリーがあるが、こちらは2時間に一本の割で約50分かかる。料金は片道7ドル。セント・トーマスとセント・クロイ間は、シャーロット・アマリーとクリスチャンステッドをつなぐシープレーン(Seaborne Seaplane エ340-773-6442)が片道20分、料金片道75ドルで一日8便往復している。
BVIのトートーラへは上記のウォーターフロント・フェリー・ターミナルから、島の西端のウェストエンドまで毎日定期フェリーが出ている。バージン・ゴルダとヨスト・バン・ダイクへはフェリーを乗り継ぐよりもツアーの利用がだんぜん便利。リムノス社(Limnos Charters エ340-775-3203)をはじめ、数社が実施している。
アメリカ東部の夏時間に準ずるので、日本より13時間遅い。日本が朝9時だったらバージンアイランズは前夜の8時。逆に日本が夜9時だったらバージンはその日の朝8時ということ。この地域には冬時間はないので、1年中同じ。
すべてアメリカ本土と同じシステム。郵便はホテルによっては、フロントに料金を添えて頼めば投函しておいてくれる。日本まで封書80セント、大型ハガキ80セント、小型ハガキ70セント。アメリカ本土まで封書37セント、大型ハガキ37セント。電話は日本まで1分間3ドル前後。
カジュアルが一般的。一部のホテルを除いては、どこでもショートパンツとTシャツでOK。レストランなど冷房のよく効いている場所には薄手のジャケットなどを用意してゆくとよい。また、高級レストランへは男性なら綿スラックスに襟のあるシャツ、女性ならちょっとお洒落なリゾートウェアなどがいい。また、いくらカジュアルと言っても、水着はビーチとプールでだけ。町中で水着のままでいることは法律で禁止されているし、ビーチサイドのレストランでもTシャツにショートパンツ、サロン(パレオ)などの着用が常識。
ホテル内は問題ないし、街や観光地も日中は心配ない。ただし、楽園のような島であっても一般の観光地での注意は必要。特に貴重品、パスポートなどに注意。また、昼間混雑している街も夜になるとぱったりと人通りが途絶えるので、夜間の外出には必ずタクシーか車の利用を。レストランに夕食に出かける時は、運転手に帰りの時間を告げて迎えに来てもらうといい。